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睡眠時のいびきを抑えるためのマウスピースの効果

幼少時から大きな”いびき”をしているとの指摘を受けておりました。 (もちろん、自分では全く気付きません。) 大きないびきは睡眠時無呼吸低呼吸症候群(Sleep Apnea Hypopnea Syndrome)との 関連から、病気の兆候としてとらえられることもあるようです。 意を決して専門の医師の診察を受けたところ、 マウスピースが効果的に”いびき”を抑制できるとのとの指摘を受け、 試してみることになりました。「隣の部屋の人も目を覚ます」と揶揄された いびきが、完全に無くなる効果がありましたので報告いたします。


使用前の診断

まず、いびき(睡眠)外来がある都内の病院で診察を受けました。 血圧の測定などの基本的な診察とともに、昼間の居眠りの状態などの 質問に答えました。その後、終夜睡眠ポリグラフィーと呼ばれる、 睡眠時の呼吸の状態(気管音、脈拍、血中酸素濃度)を測定するハンディーな 機械を借りてきました。機械は腕に巻きつける大型の時計のようなもので、 鼻孔に短いチューブを挿入してテープでとめるとともに、 人差し指の先に赤外線を当てて、血中の酸素濃度をモニタリングするものです。 これを二晩の睡眠時に装着して、機器を病院に返却して分析をしてもらいます。

マウスピース作製前のいびきと睡眠の状態1


マウスピース作製前のいびきと睡眠の状態2

上から順に、血中の酸素濃度(きちんと呼吸が出来ていないとこの値が下がるはずです。)、 脈拍、無呼吸低呼吸状態の判断、気管音(いびきと直接に関係)です。 血中の酸素濃度がやや下がっている時間帯がありますが、極端な低酸素状態ではないそうです。 一方、いびきに関しては、最大目盛(×1と記載)で振れ幅のいっぱいに近い、 大きな音が出ていることが分かります。医師も「これではご家族が大変ですね」と コメントしておりました。


マウスピースの作製

この後、なぜマウスピースでいびきを抑制できるのかを説明を受けました。 素人なので完全には理解できませんが、睡眠中に口が開かないことと、 喉がうまく開くようにアゴの位置が調整されるのが良いようです。 同時に、慣れるまでは歯ぐきがしびれるような間隔が 起床後30分から1時間程度続くとの副作用?の説明もありました。 歯型を取って、2週間ほどで出来上がり、使用説明を受けました。 昼間は入れ歯洗浄剤などに漬け置きしておくと清潔な状態を保てるとのことでした。 下に実際に作製したマウスピースを示します。透明な樹脂でできており、 驚くほど軽いです。

マウスピースの外観(上下が逆になっています。)



マウスピース作製後のいびきの状態

効果を実際に確かめるために、睡眠状態の記録機器を 再び借りて、測定を行いました。気管音の目盛が「×4」 となっており、その範囲でも強度が極端に小さくなっていることがわかります。 使用を開始した時は口に違和感があって、眠りにくいこともありましたが、 1週間ほどで完全に慣れてしまいました。慣れればマウスピーをしたまましゃべることもできます。 起床時に歯ぐきの痛みを感じる朝もありますが(これは日によって違います。)、 朝ご飯を食べているころには気にならなくなります。 同じ部屋で寝ている妻の感想ではいびきは「完全に無くなった」とのことでした。

マウスピース作製後のいびきと睡眠の状態1


マウスピース作製後のいびきと睡眠の状態2

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マウスピースなど。フリーサイズの汎用品もあるようです。
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