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経度,緯度の変化から距離を計算する。

GPS装置の試作段階で緯度、経度の変化を 距離に換算する必要が出てきました。ここでは、地球楕円体に 関する計算式(理科年表2008 p.566-567より一部抜粋)をわかりやすく示します。


用いる変数、定数/単位

注意;角度の1秒=1度の1/3600です。
やや見にくいですが、xの2乗をx^2,ルートをx^0.5で表します。

緯度

地球儀を眺めれば一目瞭然ですが、 緯度は南北それぞれに0度から90度の値をとっています。 ですから、緯度の1度に対する弧の長さは、経度には依存しないと 推測できます。より正確には、地球が真球(完全な球体)でないことを 考慮した地球楕円体の扁平率を用いて計算します。 楕円体近似の方法は複数あり(地球上の位置でより精度の高い 近似を用いるために、国によって別の値を使っているようです)、 日米欧ではGRS-80という楕円体を用い、その半径と歪みぐあいを示す 扁平率(の逆数)は以下の値を用います。


離心率をeとした時に、fとeには一対一の関係がありまして、
e^2=2f-f^2 となります。ですから日米欧での場所を特定するときには(他の場所でも、 この精度が必要となることはほとんどないと思います。)e^2の 値としてe^2=0.006694380 を用いればOKです。

経度をφとした時の緯度1秒に対する長さL4は以下の式で表されます。

関数電卓やエクセルを使うときには角度が°(度:degree)の単位なのか ラジアン(rad)単位なのか確認しましょう。エクセルは標準の設定でradになっています。 数式が読みにくいですので、北緯35.81度として 計算しますと、

となります。e^2=0.0067程度ですので、単純にL4=(π/648000)×a としても誤差は少ないですね。

経度

では、経度1秒あたりの距離を求めます。 緯度が高くなるに従って、経度1度(1秒)あたりの 距離は短くなり、北極、南極点でゼロになりますが、 その関数は

です。cosφの部分が緯度に対して小さくなる部分を示しています。 こちらも実際にエクセルで計算して求めておいたほうが便利ですね。 同じく北緯35.81度として

となります。

以上をまとめますと、便宜上以下の簡単な式でOkです。

北緯36度近辺の方は、 緯度、経度の変化(秒単位)刄モ、刄ノを求めたときに

南北方向への移動距離x=30.82×刄モ (m)

東西方向への移動距離y=25.11×刄ノ(m)

とすれば、 実際の移動距離Lが

L=(x^2+y^2)^0.5

から求められます。

ご自分の計測地点で正確な値を求めたい人は以下のエクセルシートを ダウンロードしてください。

緯度、経度から南北、東西への移動距離を求めるエクセルシート

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